鷲ヶ峰(鷲ヶ窟)563m

日本に誇る山岳景観!! 貴重な動植物も!!

★布施村村誌から・・・
 
 大陸の白頭火山帯に属しています
 隠岐は行政的には日本に属していますが、地質系統の上ではアジア大陸系で、朝鮮の白頭山・金剛山・うつりょう島
 隠岐郡諸島と連なる「白頭火山帯」に属しています。
 したがって本土の大山・三瓶山など「白山火山帯」には属していません。
 白頭火山帯が主として活躍したのは、地質学上でいう新生代・第三紀という時代で。我が国の
 「富士火山帯」「阿蘇火山帯」「白山火山帯」が主として活躍した第四紀より古いです。
 島後の基盤をなす岩石は片麻岩で「隠岐片麻岩」と呼ばれ、「飛騨片麻岩」と共に、わが国の最も古い基底の岩石です。

 鷲ヶ峰は基盤が片麻岩山地を被ってリソイダイト型流紋岩が噴出して山体を形成しましたが、全体としては、
 下部の片麻岩地帯をアルカリ流紋岩(コメンド岩)より成っています。
 コメンド岩特有の灰白色の
岩壁は柱状節理がよく発達して異様な威圧感をもって迫ってきます。
 景観価値からは本土では見られないものです。いえば大陸の金剛山に比肩するものでしょう。

 白島・国賀・浄土が浦と隠岐は海洋景観も素晴らしいですが、

鷲ヶ峰はトカゲ岩と双璧をなす山岳景観として極めて重要なものであるといえます。

★隠岐自然クラブの八幡氏の話・・・
 葛尾山(598m)が近くにあるが、ここが島の噴火した中心だったのでは。
火道・かどう・そしてトカゲ岩やここ鷲ヶ峰一帯は
 火(マグマ)が通った道だと考えられている。
 又この辺り一帯は亜高山系(標高が1500m〜2000m)の植物や北方系、南方系の植物も見られる。
 氷河期の生き残りの植物も見られる。と
 八幡氏は隠岐は暖流と寒流が入り交ざっている地域でその影響もあるのかも・・・また
 かなり古い岩石など、岩がこの辺りには豊富にあるのが、動植物の生態系に影響しているのかもと・・・

そして隠岐で最も岩石や動植物に詳しくて、最も鷲ヶ峰一帯に足を踏み入れている八幡氏をもってして
この鷲ヶ峰一帯はすごく神秘的な所で、まだまだ解明されていない事が沢山あると・・・


センボンヤリ・年二回咲く・キク科

ナツハゼ・実が食べられる

ごよう松(ひめこまつ)

オオイワカガミ・亜高山系

ガイドの八幡氏です

くろべ・高山系、氷河期系